近作展28 高柳恵里

会期:2003年5月29日~7月21日

高柳恵里(1962年神奈川県生まれ)は、1990年頃に日本の現代美術界において知られるようになった美術家のうちで、以後も継続的に作品を発表し、常に注目され続け、今日では同世代日本人美術家を代表する一人というべき存在である。
その作品は、1990年頃に発表し脚光を浴びることになった、表面を原色の樹脂や人工芝などで覆った、鮮やかで心地よい立体的な作品や、96年ないし 97年頃の雑巾を形成した作品が印象的だと思われるが、使用する素材が変化に富み、しかも意外なものであることが多いために、作品の見え方が必ずしも安定しておらず、また、すぐれて個性的で類似作品を目にする機会がほとんどないためでもあろう、見る側からすれば高柳は、気になる存在でありながらも、明瞭には捉えがたい美術家であり続けてきた。
しかし、そうした見え方をしてきた高柳の活動は、一貫して高柳が「表現において純粋で、ウソなく見せよう」としてきた結果であり、近年は特に、世界と自分の接点を尊重し、感じたものそれ自体の最大の近似値を伝えようと努めている。伝達しようとしているその感じは、現代人にとって日常的なもので、多くの人がふだんの生活の中で体感しているが、言葉で捉えていない何かであって、それは私たちに強い共感を呼ぶ可能性を秘めている。
今回は、そうした高柳の近年の活動を、1999年以降の作品30点に、1点の新作を加えて紹介するものであった。
講演会で多くの聴衆を得たり、複数の美術専門誌で特集が組まれるなど、確かな反応があっただけでなく高柳自身にとっても、美術館での初個展であった本展は、これまでの制作活動を改めて振り返り、さらに前進する意欲を掻き立てるものでもあったようで、有意義な展覧会となった。
※「高柳恵里」の「高」は、正確には梯子高

  • 入場者:総数4,257人(1日平均91人)
  • 主催:国立国際美術館
  • 協賛:(財)ダイキン工業現代美術振興財団
  • 講演会:「作者と語る」日時:06/14(土)
  • ギャラリートーク(展示作品解説):日時:07/12(土)
  • パンフレット:「近作展28 高柳恵里」
    29.7×21.3cm/6ページ/カラー20点
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