国立国際美術館

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みる+(プラス)

自由に参加!「50個の『てん』から絵をかこう」ワークショップ

2022年11月20日(日)

11月20日に、みる+(プラス)自由に参加!「50個の『てん』から絵をかこう」ワークショップを開催しました。

「みる+(プラス)」は、視覚(みる)だけに頼ることなく、ほかの感覚器官もプラスして働かせることにより、だれでもが鑑賞をはじめとする美術館のアクティヴィティを楽しめることを目指すプログラムです。

今回は講師に勅使河原君江さんをお迎えして、「すべて未知の世界へ ― GUTAI 分化と統合」展(以降、具体展)関連として、4回連続で開催する「みる+(プラス)」のうち、9月4日の「オンラインではなしてみる」(※1)、10月30日の「美術館ではなしてみる」(※2)に続く3つ目のプログラムとして開催しました。開催時間中は、だれでも自由に参加できる形式で、入学前のお子さんからご高齢の方まで、美術館の前をたまたま通りがかった方々も合わせて72名の方にご参加いただきました。

このワークショップでは、紙の上に50個の「てん」を打ち、点と点を線でつなぎ、それらの線をじっと見て、何かの形に見えてきたら、そのイメージに近づけるようにかき足していきます。これは具体展の出品作家、嶋本昭三さんが童詩雑誌(子どものための詩や絵の雑誌)『きりん』で提案した絵の描き方を応用したものです。

単純な行為に見えて、点と点をつないでいくことで、線が次から次へと現れてくると、「次はどんな線にしよう」、「こう塗るといいかな」等、迷いも多くなり、無心に長い時間をかけて制作しているうちにあっという間に時間が過ぎ、驚かれる方も多かったです。みなさん、点と線だけでかいているはずなのに、それぞれ全く異なる線や形が現れてくる様を大いに楽しんでいました。制作中や後には、講師の勅使河原さんから具体美術協会の作品についてお話を聞いて、「そんなこともやっていいんだ!」と作家たちの自由な精神を感じたり、他の人の作品を鑑賞して発想に驚く場面もありました。

また今回は、触って確認しながら絵をかける方法も準備し、みえない方にもご参加いただきました。点の代わりにシール付きのラインストーンを紙に貼り、その点と点の間を細いマスキングテープでつないでいきました。こちらでも、まっすぐな線をひく人、「ぐちゃぐちゃな感じ」を出したくてテープを重ねる人等、それぞれが思うように制作を進めていました。

ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。
点と点をつないで絵をかいていく方法は、当館のオンラインコンテンツ「アクティヴィティ・パレット」(※3)で勅使河原さんがご紹介していますので、お家でもぜひ取り組んでみてください。[S.S]

※1「オンラインではなしてみる」(9月4日開催)の様子についてはこちらから
※2「美術館ではなしてみる」(10月30日開催)の様子についてはこちらから
※3アクティヴィティ・パレット 50個の「・」から絵をかこうについてはこちらから

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2022年11月20日(日)
10:30〜16:30 対象:どなたでも
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