国立国際美術館

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学校団体鑑賞

寝屋川市立第五中学校

2023年7月27日(木)

7月27日に寝屋川市立第五中学校美術部25名が来館されました。

今回の来館のきっかけは、前任校でよく美術館に生徒を連れて行っていた担当の先生が、今の学校の生徒たちにもぜひ美術館を体験してほしいと考え、実現しました。講堂でのオリエンテーションの冒頭、当館に来館したことがあるかと尋ねると、5名程度手が上がったものの、多くの生徒は美術館自体がはじめてのようでした。簡単に美術館を紹介した後、これから見る展覧会の話では、普段から様々な素材を用いて制作活動をしている美術部の生徒たちに向けて、現代美術ならではとも言える多彩な素材や方法による作品がたくさん展示されていることを伝えました。

展示室では、鑑賞サポートツール『アクティヴィティ・ブック』(※)の「01 あなたカラー」に挑戦しました。このアクティヴィティでは、今の自分の気持ちにぴったりくる色をその理由とともに探し、見つけた色が普段目にしているどのようなものの色に似ているかを考えます。地下2階で開催されている「コレクション1 80/90/00/10」展では、多くの生徒がはまぐちさくらこ《きいろいにおいがやってくる》(2009年)でこのアクティヴィティに取り組み、ある生徒は「美術館に来ることができて嬉しいという気持ちとリンクさせて、この作品の黄色が輝いて見えたから」と、この作品を選んだ理由と色の印象を笑顔で話してくれました。また、束芋《団断》(2009年)をほぼ全員の生徒が一緒に鑑賞し、そのエリアから出て来るなり「洗濯機の中でまわる人がいた!冷蔵庫に裸で入っていく人がいた!なんでなん?」と友達同士で顔を見合わせ、興奮気味に感想を言い合っていました。

地下3階で開催されている「ホーム・スイート・ホーム」展では、潘逸舟《ほうれん草たちが日本語で夢を見た日》(2020年)を興味深そうにじっくりと見る生徒が多くいました。普段から美術部の活動でダンボールを素材に剣などの作品を作っているという生徒が、同作について「大変そうだし、作ろうとは思わない」と話したように、美術部に所属する生徒ならではの制作者の目線で作品を鑑賞していました。ちなみに、地下3階では、マリア・ファーラの展示エリアで「あなたカラー」に取り組む生徒が多く、時間が余った生徒は他のアクティヴィティにも積極的に挑戦していました。

たくさんの発見や驚きがあった美術館体験を活かして、これからも様々な素材・方法で作品制作にチャレンジしてもらえれば嬉しいです。寝屋川市立第五中学校美術部のみなさん、ご来館ありがとうございました。またのご来館お待ちしています。[K.Y]

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