国立国際美術館では、万博記念公園(吹田市)にあった旧館時代から、主任研究官(当時)だった中村敬治が牽引し、1989年頃から映像の収集を進めてきた歴史があります。その後は現館長でもある島敦彦が引き継ぎ、ビデオアート鑑賞のためのコーナーが展示室の一隅や講堂に設けられ、上映会も行われてきました。2004年に美術館が移転し、本事業は「中之島映像劇場」と名称を定めましたが、それ以前にも定期的な上映会を開催してきました。
こうした当館の映像の収集や上映の歴史をアーカイブ化していく一環として、第21回の中之島映像劇場では、国立国際美術館が収集してきた1980-90年代のビデオアートを上映します。国内の美術館や公共文化施設において、映像の収集がはじまっていったその時代、ビデオアートの新たな興隆があり、各地で上映企画やビデオフェスティバルが立ち上がりました。数十年の時間を経て、過去の映像メディアとその表現の可能性を回顧し、美術館における今後の保存や上映についても、議論を喚起するための場を築きたいと思います。
第21回中之島映像劇場「美術館と映像―ビデオアートの上映・保存―」
9月18日(土)
- 13:00- Aプログラム(冒頭、担当者による解説を行います)
- 15:00- Bプログラム
- 17:00- 特別講演「ミッシングリンクを探して—1980年代ビデオアートの再評価」
講師:明貫紘子(映像ワークショップ合同会社代表/メディアアート研究者)
9月19日(日)
- 12:30- Bプログラム(冒頭、担当者による解説を行います)
- 14:30- Aプログラム 終了後・アフタートーク:島敦彦(国立国際美術館館長)
Aプログラム
永田修《南風》(1984年/9分)
邱世源 《A·UN》(1985年/2分13秒)
篠原康雄《PYRAMID》(1983年/7分)
稲垣貴士《Interference》(1986年/7分)
稲垣貴士《Fake Flick》(1989年/5分)
大山麻里《Between the Twilights》(1985年/5分)
相内啓司《動・Move 2017 version》(1986年/7分)
佐々木成明《アリアトリック・デシネ》(1988年/30分)
Bプログラム
前田真二郎《Video swimmer in blue》(1992年/12分)
馬野訓子《いたるところに私の死 夢見る私の死》(1995年/9分)
水野哲雄《・・!? ET!?》(1984年/8分)
由良泰人《case》(1994年/10分)
應矢泰紀《MY SHADOW》(1996年/6分)
伊部順一 《CONTINUE》(1995年/7分)
下西紀《生体模倣》(1991年/4分)
栗田安朗《ROBOROBO》(1998年/11分)
由良泰人《speaker》(2000年/12分)
狩野志歩《お香》(2002年/6分)
参加無料・各プログラム入れ替え制
要事前予約(先着50名)
※8月31日(火)14時~ 当館HPにて受付を開始いたします。
※新型コロナウイルス感染予防対策を実施したうえで開催します。館内でのマスク着用など、来館者の皆様にもご協力をお願いします。
※入館時に体温測定を実施します。37.5℃以上の発熱が確認された場合は、入館をお断りします。
※新型コロナウイルス感染症対策のため、中止になる場合があります。
- 開催日
- 2021年9月18日(土) - 2021年9月19日(日)
- 申込方法
参加を希望される方は、下記から希望するプログラムを選んでご予約ください。
9月18日(土)
- 13:00- Aプログラム(冒頭、担当者による解説を行います)満席になりました。
- 15:00- Bプログラム満席になりました。
- 17:00- 特別講演
9月19日(日)
- 12:30- Bプログラム満席になりました。
- 14:30- Aプログラム満席になりました。
参加無料・全席自由・各プログラム入れ替え制