ドイツにおけるフルクサス 1962-1994

会期:2001年4月26日~6月10日

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「流れる、広がる、変化する」を意味するラテン語からの造語である<フルクサス>は、1960年代初頭にニューヨークで始まり、世界中に波及した前衛芸術のムーヴメントである。それは、従来の芸術観について改めて考え、芸術を定義し直そうとするものだった。ジャンルの枠組を越えて、美術、音楽、舞踏、詩の境界を横断するその活動は、実験的かつ根元的であり、フルクサスの名のもとに展覧会、コンサート、パフォーマンス、また出版活動や、作品の販売も行っている。
このようにフルクサスは、現代文化について多くの重要な問題を投げかけ、ここ40年間の芸術の展開に大きな影響を与えてきた。とりわけパフォーマンス・アートや、インスタレーションなどの新しい表現形式を発展させたり、ヴィデオのような新しいメディアを使っている点で見逃せない。さらにその国際性は、我が国の芸術家をも巻き込み、多くの者の参加をうながした。
本展では、国際的なフルクサスの活動の中でも、特にドイツに焦点を当てた。内容は豊富で、ドイツの諸都市での30年以上にわたる活動を、28名のさまざまな国からの芸術家たちによる約350点の作品と、歴史的な催し物の記録をとおして振り返った。
日本におけるフルクサス関連の展覧会としては最大となった本展は、ドイツにおけるその全体像を知るまたとない機会となった。ひいては、我が国の芸術家にも多大な影響を与えたフルクサスについて、その当時を知る人にも知らない人にも改めて考える契機となった。また、関連行事として企画した二つのパフォーマンスは、大盛況となり、多くの方々にフルクサスの精神を再確認していただけたものと考えられる。

  • 入場者:総数8,825人(1日平均221人)
  • 主催:国立国際美術館/関西ドイツ文化センター
  • 協力:ルフトハンザ航空
  • 協賛:(財)ダイキン工業現代美術振興財団
  • 講演会:「ドイツにおけるフルクサス展をめぐって」日時:04/28(土)講師−ガブルエーレ・クナップシュタイン(同展企画者)
  • パフォーマンス:「コミュニケイティヴ・モード・ショー」日時:04/28(土)講師−斉藤洋子(出品作家)
    「《フルクサス裁判》破壊的ピアノ・パフォーマンスとコンピュータによる」日時:05/12(土)講師−塩見允枝子(フルクサス・メンバー)
  • 映画上映:「ディーター・ロート:短編集 1957−62」「ジョン・ケージ:機械の時代の音楽」「アーサー・クプケ:アーサー・クプケの肖像」「ジョー・ジョーンズ:コンピュータがヴィデオを生み出した」日時:05/26(土)、06/09(土)
  • カタログ:「ドイツにおけるフルクサス 1962−1994」
    [ドイツ語版]33.1×26.5cm/266ページ/カラー480点/白黒207点
    「ドイツにおけるフルクサス 1962−1994」[日本語翻訳冊子]31.5×21.9cm/52ページ
  • パンフレット:「ドイツにおけるフルクサス 1962−1994」
    21.0×9.9cm/白黒1点
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