会期:1989年10月7日~11月26日
本年度の特別展である。海外作家16名、日本作家16名、約300点が出品された。本展のための新作も含めて、いずれもほぼこの十年間に制作されたものである。ドローイングは現在では、単なる絵画、彫刻の下絵や習作ではなく、自立した表現の領域と見なされるようになってきている。作品選定に当たっては、イメージを模索するドローイング、思考そのものの投影としての概念的なドローイング、あるいは80年代の"ペインタリーな"ドローイングといった、多様な様相を取り上げることを念頭においた。素材も紙のみならず、金属や木を用いたレリーフ的なものもある。また画家、彫刻家ばかりではなく、建築家のドローイングも積極的に紹介した。展示には4階、3階展示室を使用した。