国立国際美術館

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学校団体鑑賞

大阪市立夕陽丘中学校

2024年3月26日(火)

3月26日に大阪市立夕陽丘中学校美術部の21名が来館しました。
先生との事前打ち合わせで伺った「さまざまな作品を鑑賞して、制作のモチベーションをあげたい」という目的にあわせて、講堂でオリエンテーションを行いました。特に「コレクション2 身体———身体」展(2月6日~5月6日開催※1、以下、コレクション展)については、展示している絵画、写真、インスタレーション作品をスクリーンに映し出し、生徒とスタッフでほんの少しの対話を交えながら、さまざまな表現があることを話しました。

オリエンテーション後は、コレクション展と「古代メキシコ-マヤ、アステカ、テオティワカン」展(2月6日~5月6日開催)を個々のペースで自由に鑑賞しました。

コレクション展では、事前打ち合わせを経て『アクティヴィティ・ブック』(※2)の中から先生が選んだ二つのアクティヴィティにチャレンジしました。選んだアクティヴィティは、形や色などの作品の様子やそこから感じたことなどと自分自身を関連させて言葉とスケッチで表現する「02そっくりさん」と、短い言葉で作品に対する印象をまとめる「13カルタの札」です。
床にひざまずいた人物の彫刻とその後ろの壁に展示されている9点の顔のデッサンによって構成されているキキ・スミス《闇》(1997年)を選び、「02そっくりさん」に取り組んだ生徒は、このデッサンについて、目の前の彫刻の顔をさまざまな角度から描いたのではないかと推測しながら、一見すると同じように見えるデッサンをよく観察したうえで、その描かれた表情の違いから「色々な感情をもっているところ」が自分自身と似ているとかいていました。

いずれの生徒も非常に時間をかけて作品を鑑賞しており、特にブブ・ド・ラ・マドレーヌ《人魚の領土―旗と内臓》(2022年)の展示スペースでは、多くの生徒が休憩用の長椅子に座りながら長時間作品を眺めていました。鑑賞を終えて講堂に戻ってきた生徒たちに、同作の作者による文章が掲載された『国立国際美術館ニュース 2024.02 第252号』(※3)を配布すると、さっそく興味深そうにテキストを読みながら「今の自分はこんな風には考えられないけれど、何年か後にはこうゆう考えに自分もなるかもしれない」と作品から感じたことを思い出しながら話していました。

大阪市立夕陽丘中学校美術部のみなさん、ご来館ありがとうございました。今回の作品との出会いによって、みなさんの制作活動がより充実したものになってくれたら嬉しいです。またのご来館お待ちしています。[K.Y]

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