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学校団体鑑賞

神戸市立工業高等専門学校

2023年4月14日(金)

4月14日に神戸市立工業高等専門学校の3・4年生156名が来館されました。

講堂の座席数に限りがあるため、学年別に分かれて、オリエンテーションを2回行いました。
今回来館された生徒さんたちは機械工学科に所属しており、理数科目が得意な子が多いことから、「コレクション2 特集展示:メル・ボックナー」で展示しているメル・ボックナーの作品をオリエンテーションで生徒さんたちに勧めてほしいという先生方からのリクエストがありました。メル・ボックナーの《セオリー・オブ・スカルプチャー(引用)》(1972年)を紹介し、「数ってなんだろう?」「彫刻ってなんだろう?」ということを考える機会にしていただければと話しました。

入場時には混み合うので、半数は地下3階で開催されている「ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」から、もう半数は地下2階で開催されているコレクション展から鑑賞をスタートしました。
コレクション展の最初に展示されている、メル・ボックナー《必ずしも芸術として見られる必要のないワーキング・ドローイングとそのほかの視覚的なもの》(1966年、豊田市美術館蔵)にはたくさんの生徒さんが集まり、ファイリングされているさまざまな作品の下絵や下図などのコピーに見入っていました。スタッフが声をかけてみると、授業で製図をつくることもあるそうで、作品になる前の設計図等に興味があるとのことでした。
メル・ボックナー《セオリー・オブ・スカルプチャー(カウンティング)》(1969-72年)では、ほとんどの生徒さんが作品一つ一つで立ち止まり、床に規則的に並べられている石をじっくりと鑑賞していました。
また、メル・ボックナーと同時代に活躍した日本人作家たちの作品として展示されている荒川修作の《言葉のような線》(1963年)の前では、体を横に大きく曲げて、角度を変えてみて、作品に何が描かれているのかじっくり観察している様子も見られました。

普段は美術館に出かけたり、作品を鑑賞する機会が少ないという生徒のみなさん。今回の来館をきっかけに、これから先、いろいろな展覧会や美術館に足を運んで、たくさんの作品に出会ってもらえたら嬉しいです。
神戸市立工業高等専門学校のみなさん、ご来館ありがとうございました。
またのご来館お待ちしています。[F.A]

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