3月9日に大阪星光学院中学校2年生183名が来館されました。
午前中に科学館、午後から当館とお隣の大阪中之島美術館の両館を見学されました。来館前の先生との打ち合わせでは、他の団体さんからもよく聞かれることですが、地下2階の「コレクション2 特集展示:メル・ボックナー」(以降、コレクション展)に興味をもってくれるか心配とお話しされていました。
そして、来館日当日、地下3階の「ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」と、地下2階では『アクティヴィティ・ブック』(※)の「03 いちばん!」に取り組みながらコレクション展を自由鑑賞しました。展示室では、友達同士で話をしながら鑑賞する様子もありましたが、個人で行動し各々気になる作品を一人で鑑賞する姿が多く見られました。
コレクション展の《プライマー》(1973年)の前で考え込んでいる生徒に話しかけると「タイトルを見ながら考えるのが面白い。現在でも使われている数式に則っていてすごいと思った。例えば、パスカルの方程式や平方数が使われている。それを石で表しているのは、こうした公式が古くからあることを意味しているのではないか」と石の並び方を公式に当てはめて考えるだけでなく、作品に石が使われている理由も探りながら、多角的に作品を鑑賞していました。
他にも、高松次郎《柱と空間 No.1068》(1982年)を選び、『アクティヴィティ・ブック』に取り組む生徒は「単純な形でできていて、何を表そうとしているのか気になる。考えてもわからないから面白い。」と作品と対峙し続けていました。
鑑賞の様子や話を聞いていると、先生の当初の心配をよそにコレクション展でもそれぞれ気になる作品を見つけ鑑賞していました。なかには、気になる、不思議だと思うというところで話が終わってしまう生徒もいましたが、スタッフが「どうして気になるのか、どんなところが不思議だと感じたのか」もっと考えてみてほしいと話しかけると、諦めずに鑑賞を続ける姿が印象的でした。
大阪星光学院中学校2年生のみなさん、ご来館ありがとうございました。またのご来館お待ちしています。[K.Y]
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