2月21日に大阪教育大学附属平野小学校6年生99名が来館されました。
今回は、卒業前の遠足ということで、児童による素敵な絵が表紙に描かれたオリジナルのしおりを片手に楽しそうな様子で来館されました。オリエンテーションでは、これから鑑賞する2つの展覧会を中心に作品鑑賞の楽しみ方のレクチャーを受けました。特に、地下2階の「コレクション2 特集展示:メル・ボックナー」では、数がテーマになっているので、その点を気に留めながら作品を見ることや、今回の作品は彫刻に分類されるが、彫刻とはなんだろう?と少し考えながら作品を楽しんでみてほしいとお伝えすると同時に、作品の見方は人それぞれなので、自分自身の自由な見方や感じ方も大事にして鑑賞してほしいとお話ししました。
展示室では、しおりに一番気になった作品とその理由を書き、簡単なスケッチに取り組みました。メル・ボックナー《セオリー・オブ・スカルプチャー(カウンティング)》(1969-72年)の前で、スケッチをする2人は「どうなってるんやろう?わからないけど気になるスケッチしたら、わかるかもしれない」と言いつつ、スケッチに取り組みながら作品と丁寧に向き合っていました。
地下3階の「ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」では、パブロ・ピカソ《座る女》(1938年)について「作品のタイトルに《座る女》とあるけど、どうやったら女の人に見えるんだろう」と考えながら鑑賞する様子や、パウル・クレー《緑の風景》(1922年)の前で「はじめ見たときは緑の色がきれいだと思ったけど、よく見ると上の層の絵の具が削られていて、下の層の絵の具の色が見えていてきれいだと感じた」と、第一印象を手がかりにより深く作品を鑑賞する姿が見られました。
鑑賞後の振り返りでは、5名ほどの子どもたちが展覧会で1番気になった作品を発表してくれました。発表してくれた子どもたちのほとんどがメル・ボックナーの作品について話し、「線の意味がわかると石の意味もわかる」、「算数やなぞなぞみたいで楽しかった」と教えてくれました。帰り際にも、興奮冷めやらぬ様子でメル・ボックナーの作品に対し「鳥肌が立った!」、「また、個人的にメル・ボックナーの作品を見に来ます!」と言いながら、美術館を後にしました。
大阪教育大学附属平野小学校6年生のみなさん、ご来館ありがとうございました。またのご来館お待ちしています。[K.Y]

