国立国際美術館

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学校団体鑑賞

大阪市立高倉小学校

2023年2月10日(金)

2月10日に大阪市立高倉小学校5年生139名が来館されました。

あいにくの雨模様でしたが、元気に挨拶をしながらオリエンテーションを行う講堂へ。初めて当館に来られたみなさんに向けて、当館の建物や歴史について話し、続けてこれから鑑賞する展覧会について作品画像のスライドを交えながら紹介しました。今回はそれに加えて、先生からのご希望により作品鑑賞の楽しみ方をレクチャーしました。「ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」に出品されているパブロ・ピカソ《黄色のセーター》(1939年)を例に不思議だなと思ったら、どこからそれを感じたのか、なぜ不思議だと感じたのか理由を考えてみてほしいこと、見る視点も感じることもそれぞれなので作品の前でお友達と小さな声でお話しして色々な楽しみ方を発見してほしいと促し、いよいよ展示室へ移動します。

「コレクション2 特集展示:メル・ボックナー」では、『アクティヴィティ・ブック』(※)の中から賞の名前とその理由を考えながら作品の特徴を捉えることのできるアクティヴィティ「賞状」にチャレンジしました。中西夏之《コンパクト・オブジェ》(1962年)でアクティヴィティに取り組む生徒さんが多く、「たくさん入ってるで賞」といった内容の賞が多く見られました。同じ特徴に注目していても、その賞を贈りたい理由はそれぞれ違っていて「色々な物が入っていて独特だなと感心したので」、「大切な物が詰め込まれているみたいだから」と一つとして同じ理由はなく、作品が見ている人たちに様々なことを感じ、考えさせてくれているということを改めて実感しました。
また、メル・ボックナー《セオリー・オブ・スカルプチャー(等しく不均衡)》(1972年)の前では、先生に「これ約分でできてる!」と伝え、「この作品、一生見てられる!」と少し興奮気味に鑑賞し続けている子もいました。

活動の最後には、講堂にて鑑賞の振り返りを行い、「ピカソの絵を見たら、違う世界が見られた」と驚き混じりに話していました。美術館での作品との出会いを通じて、好きなものが見つかったり、いつもとは違う世界が見えたりと刺激的な時間を過ごしたことが伝わってきました。

大阪市立高倉小学校5年生のみなさん、ご来館ありがとうございました。またのご来館お待ちしています。[K.Y]

※アクティヴィティ・ブックに関する詳細はこちらから

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