10月23日に「こどもびじゅつあー」、「びじゅつあー」、「だれでもびじゅつあー」を開催しました。
普段はコレクション展を鑑賞しますが、今回は「すべて未知の世界へ ― GUTAI 分化と統合」展を鑑賞しました。はじめに講堂でスライドトークを行い、展示室に降りてミニギャラリートークをした後、スライドトークで鑑賞した作品を中心に自由鑑賞し、再び講堂に集まって感想や気づいたことを共有する流れとなっています。
子どもの年齢別に参加できる「こどもびじゅつあー」、「びじゅつあー」では、スライドトークで白髪一雄《天雄星 豹子頭》(1959年)、正延正俊《作品》(1960年)、田中敦子《地獄門》(1965-69年)、高﨑元尚《装置66-3》(1966/90年)の画像を見ながら、作品鑑賞のウォーミングアップをしました。正延作品の画像を見た際には、みんなで意見を出し合いながら見ることで、点や線の動きが繰り返されている様子や、羽毛のような軽やかな線を発見したりしました。
子どもも大人も参加できる「だれでもびじゅつあー」では、白髪作品、田中作品に加え、立体感のある松谷武判《WORK 65-E》(1965年)、村上三郎《作品》(1956/81年)をスライドで見ながら、気づいたこと、感じたことをお話ししました。松谷作品では膨らんでいる部分を「肉球みたい」と感じたり、しわや丸の形から「気味の悪さと、かわいらしさが同居しているよう」と思った方もいました。
感染症対策が緩和されたことを受け、今回は最初に展示されている白髪一雄《天雄星 豹子頭》(1959年)の前で、小規模ですが、数年ぶりのギャラリートーク※をしました。絵の具の質感や動きの跡を確かめた後、実は足で描いていたとスタッフから聞くと、もう一度絵の具の流れや重なりを見つめ直す様子が見られました。その後の自由鑑賞でも「どうやってつくったんだろう?」と想像する等、具体美術協会のメンバーそれぞれの表現やアイディアを感じとろうとしていました。
それぞれの回で気づいたこと、感じたことを口に出して、みんなで共有していくうちに、一人で鑑賞する時とは違った、作品の見方、感じ方が生まれてきたのではないでしょうか。ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました!次のプログラムにも、ぜひお気軽にご参加ください。[S.S]
※以前は、「こどもびじゅつあー」と言う名称で、午前は小学1年〜4年生10名、午後は小学5年生〜中学3年生10名を対象に展示室でギャラリートークを実施していました。2020年度より、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、講堂でのスライドトークと展示室での自由鑑賞という形式で進めてきました。
---
2022年10月23日(日)
11:00〜12:00 こどもびじゅつあー 対象:小学1年〜4年生とその保護者 定員:5組10名
13:30〜14:30 びじゅつあー 対象:小学5年生〜中学3年生とその保護者 定員:5組10名
15:30〜16:30 だれでもびじゅつあー 対象:どなたでも 定員:10名
---


