国立国際美術館

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学校団体鑑賞

大阪市立大国小学校

2022年11月25日(金)

11月25日に大阪市立大国小学校5~6年生34名が来館されました。

講堂でのオリエンテーションでは、簡単な美術館の紹介とこれから鑑賞する「すべて未知の世界へ ― GUTAI 分化と統合」展の話しをしました。冒頭で紹介した白髪一雄《天雄星 豹子頭》(1959年)の画像がスクリーンに投影されると、みなさん一様に驚いた様子で、少しざわざわした後、どこからともなく「これがアート?」という声が聞こえてきました。現代美術作品を見たことがなく、美術館には具象的に描かれた美しい絵が飾られていると思って来館すると、今回発言した子どもたちに限らず、多くの方が一度は思われたことがある疑問かもしれません。この発言をもとに、どうしてこのような疑問を持ったのか等、少しディスカッションしながら具体美術協会が日本に限らず海外でも高く評価されていることなども話し、アートと思うかどうかは、みなさん自身も作品を見て考えていくことも大事なのでないかというお話しをしました。

展示室では、『アクティヴィティ・ブック』(※)の「21 SNS」に取り組みながら作品を鑑賞しました。名坂有子《作品》(1966年)を見ている子に、どんなところが気になったのかと質問すると「暗い色、明るい色があり、グラデーションがあって心が豊かになる」とお話ししてくれた後に「ハッシュタグ(#)は、ぐるぐる、カラフル!」「家族にこの作品を紹介したい」と嬉しそうに教えてくれました。作品のなかでも、松谷武判《WORK 65-E》(1965年)が気になるという子が多く、作品を前に凹凸部分が「サルの顔に見える」「みずぶくれ」「猫の足」と言ったり、全体を見て、「色々なものに見えるのが面白い」とお友達同士でお話しする姿が印象的でした。

鑑賞後の講堂でのふりかえりでは、先生からのどんなハッシュタグをつけたか、という質問に対し、「#いっぱい」「#酔いそう」「#ぐるぐる」とたくさんの意見が聞かれました。短い言葉で的確に作品の様子を伝えることはなかなか難しいなか、みなさんが真摯に作品と向き合った結果がしっかり現れていました。

大阪市立大国小学校5~6年生のみなさん、ご来館ありがとうございました。またのご来館お待ちしています。[K.Y]

※アクティヴィティ・ブックに関する詳細はこちらから

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