11月18日に大阪府立柴島高等学校 総合学科2~3年生22名が来館されました。絵画表現のクラスのみなさんで、授業で自由課題に取り組むにあたり「すべて未知の世界へ ― GUTAI 分化と統合」展(以降、具体展)を参考にするため来館されました。
ほとんどの人が当館への来館が初めてということで、講堂でのオリエンテーションでは、美術館についての簡単な紹介とともに具体展の話しをしました。具体美術協会(以降、具体)の吉原治良の「人のまねをするな、今までにないものを創れ」という言葉とあわせて、自由課題に取り組むみなさんということから、具体の名前の由来である「われわれの精神が自由であるという証を具体的に提示」についてお話しし、これまでになかったものを自由に作ってと言われたら、一体どんな作品を作ろうと思うんだろう?という美術館スタッフからの投げかけの後、具体展を鑑賞しました。
展示室では、『アクティヴィティ・ブック』(※)の「02 そっくりさん」「21 SNS」、そして作品制作をされるみなさんだからこそ見つけられる作家のアイディアを探してもらえればと「11グッドアイディア」に取り組んでもらいました。
いずれの生徒さんも1点、1点じっくりと鑑賞されている様子で、「02 そっくりさん」に取り組んでいた生徒さんは、小野田實《作品64‐H》(1964年)について、「一見するとごちゃごちゃしているが、よく見ると色や丸の並びがキレイで明るいところが自分と似ている」とお話ししてくれました。
展覧会鑑賞後の講堂でのふりかえりでは、短い時間ながら作品についてのそれぞれの感想を共有しながらお互いの感じたこと、考えたことに興味を持つ姿がとても印象的でした。
大阪府立柴島高等学校 総合学科2~3年生のみなさん、ご来館ありがとうございました。具体展で感じたことや考えたことを活かして、自由課題制作に取り組んでもらえたら嬉しいです。またのご来館お待ちしています。[K.Y]
※アクティヴィティ・ブックに関する詳細はこちらから

