国立国際美術館

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第8回中之島映像劇場 ジョナス・メカス カメラ、行為、映画

「美術と映像」という主題で多様な映像作品の上映を行ってきた中之島映像劇場。第8回では世界的に高名な映画作家ジョナス・メカスの60年代及び70年代の代表作をそれぞれ1作品ずつ紹介します。メカスは日記映画という独自の形式を創り出しました。身の回りの出来事や風景を撮影することは、もともとは個人の趣味や記念の目的で行われていました。それがメカスにより実験映画・個人映画の手法として見いだされ、その後多くの人に影響を与えています。
カメラはレンズの前にある事象を捉え映像に記録します。それは部分的にはオートマティックに行われますが、大部分は撮影者の能動的な選択と行為によってなされます。そこには写された対象だけではなく、撮影者自身の行為が記録されています。このあたりまえのことを日記映画は素朴に、そしてそれ故に強く表すことができるのです。
メカス自身が映画カメラを手に取り、身の回りを撮影し始めたのは1950年のことですが、日記としての映画ということに自覚的になったのは、それから15年近く経ってからのことでした。この着想は3時間もの大作《ウォールデン一日記、ノート、スケッチ》(1968年)としてまとめあげられています。このような経緯から、メカスの映画作品は《ウォールデン》以前と以降で趣が変わっています。このことを少し頭に置いていただいて、行為の帰結としての映画フィルムを観ていただけたらと思います。そこには映画とは何か、表現するとは何かという根源的な問いを認めることができるでしょう。

主催
国立国際美術館
協賛
公益財団法人ダイキン工業現代美術振興財団
協力
フィルムメーカーズ・コーポラティブ、アンソロジー・フィルム・アーカイヴス
開催日
2014年10月18日(土)、19日(日)

Aプログラム

  • 《リトアニアへの旅の追憶》(1971-72年)

Bプログラム

  • 《営倉》(1964年)
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