2025 年度のコレクション1は、特集展示「戦後美術の円・環」と通年展示「コレクション・ハイライト」の二部構成でお届けします。
前者の「戦後美術の円・環」で注目したいのは、円や環などの姿をとってあらわれる、さまざまな「まるい形」です。単純明快、ゆえに美術家のさまざまな意図を受け止めうるその形は、とりわけ戦後日本美術のなかに繰り返し登場してきました。幾何学的形態でありながら角がなく、しかし有機的形態のようには決して不定形でも不規則でもない──その意味で「どっちつかず」なまるは、いかなる役割を担ってきたのか。本特集展示は、いくつかの視点を設けつつ、こうした問いについて考えることを試みます。
いっぽう、後者の「コレクション・ハイライト」で紹介するのは、国立国際美術館を代表する所蔵作品ならびに新収蔵作品です。古くはポール・セザンヌやマックス・エルンストら、19世紀末から20世紀初頭にかけての実践にまで遡られる当館コレクションを通して、近現代の美術の諸相が浮かび上がってくるでしょう。近年収蔵したヨーゼフ・ボイスや村上隆、またモーリーン・ギャレスやマリア・ファーラなどの作品を、1年間通してご覧いただける機会となります。
出品作家(変更となる場合があります)
特集展示「戦後美術の円・環」
青木野枝、池田龍雄、伊藤隆康、今井祝雄、今中クミ子、植松奎二、オノサト・トシノブ、郭仁植、柏原えつとむ、エンリコ・カステラーニ、菅野聖子、菊畑茂久馬、草間彌生、工藤哲巳、小清水漸、蔡國強、ザ・プレイ、白髪一雄、杉本博司、高松次郎、田部光子、内藤礼、中西夏之、野村仁、福岡道雄、福嶋敬恭、福島秀子、正延正俊、松谷武判、マルセル・デュシャン、村上三郎、元永定正、森本紀久子、山崎つる子、吉原治良、李禹煥
通年展示「コレクション・ハイライト」
ジャン(ハンス)・アルプ、アンディ・ウォーホル、エミリー・カーメ・ウングワレー、マックス・エルンスト、オノ・ヨーコ、河原温、モーリーン・ギャレス、ジョゼフ・コーネル、ポール・セザンヌ、リュック・タイマンス、ニコラ・ド・スタール、ソピアップ・ピッチ、マリア・ファーラ、ヨーゼフ・ボイス、キム・ボム、ミヒャエル・ボレマンス、アグネス・マーチン、ジョアン・ミッチェル、村上隆、ヤノベケンジ、ロレッタ・ラックス、シェリー・レヴィーン
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今井祝雄《作品-円A》1964/2012年 国立国際美術館蔵
撮影:福永一夫 ©Norio IMAI -
元永定正《作品》1964年 国立国際美術館蔵 ©Motonaga Archive Research Institution Ltd.
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福島秀子《Work 10》1963年 国立国際美術館蔵
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福嶋敬恭《Blue Dots》1966/1989年 国立国際美術館蔵 ©Noriyasu FUKUSHIMA
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モーリーン・ギャレス《レイト・オーガスト》2024年
国立国際美術館蔵 Photo by Kei Okano
Courtesy of the artist and MISAKO & ROSEN -
マリア・ファーラ《テラスのある部屋》
2021年 国立国際美術館所蔵 ©Maria Farrar
- 会期
- 2025年6月28日(土) - 2025年10月5日(日)
- 開催時間
- 10:00 – 17:00、金曜・土曜は20:00まで
※入場は閉館の30分前まで - 休館日
- 月曜日(ただし7月21日、8月11日、9月15日は開館)、7月22日、8月12日、9月16日
- 主催
国立国際美術館
- 協賛
公益財団法人ダイキン工業現代美術振興財団
- 観覧料
一般 大学生 430円(220円) 130円(70円) - ( )内は20名以上の団体料金
- 高校生以下・18歳未満・65歳以上無料(要証明)
- 心身に障がいのある方とその付添者1名は無料(要証明)
- 本展は同時開催の特別展「非常の常」の観覧券でご観覧いただけます
- 夜間割引料金(対象時間:金曜・土曜の17:00 – 20:00)一般:250円 大学生:70円
- 無料観覧日:6月28日(土)、7月5日(土)、8月2日(土)、9月6日(土)、10月4日(土)
- 音声ガイド
本展覧会ではアプリでも音声ガイドをお楽しみいただけます。
アプリ配信版(iOS/Android)
配信価格:300円(税込)
配信期間:2025年6月28日(土)– 10月5日(日)ダイジェスト版はこちら
※会場ではガイド機器の貸出も行っています。
(貸出価格:500円、本展覧会と同時開催の「非常の常」のガイドをあわせてお聴きいただけます。)
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