会期:
2014年2月1日(土)~5月11日(日)
コレクション4では、現代美術を先導してきた西洋美術100年の歩みを振り返ります。
今日の日本の美術を見てもわかるように、19世紀の後半以降、西洋美術が世界基準となりました。その背景に植民地主義の影響を否定することはできませんが、西洋の学問や文化の波及は、必ずしも強制的に押し付けられたものではなく、各国ごとに、自国の伝統文化と融合しながら、半ば自発的に展開したという一面もあるのです。
第1章では、「芸術の都」と呼ばれたパリで活動した作家たちを紹介します。20世紀初頭、日本からも多くの若者が、美術を学ぶ目的で渡仏しました。佐伯祐三と藤田嗣治は、パリに暮らしながら、旺盛な創作活動を展開しました。一方、国吉康雄は、生涯ニューヨークを舞台に活躍した画家ですが、1920年代の一時期パリに滞在し、パスキンから影響を受けました。
第2章は、第二次世界大戦後のヨーロッパ美術の展開をたどります。戦後、美術は飛躍的にその表現スタイルを広げていきました。そこには、美術概念自体の拡大と変貌を見てとることができるでしょう。
第3章は、1950年代に花開いた現代アメリカ美術の多彩な顔ぶれを紹介します。経済の発展と符合するように、抽象表現主義からポップアート、ミニマルアートと、相次いで世界の美術界を席巻していったアメリカ美術の魅力を発見してください。
第4章では、今や現代美術の一翼を担っている写真に焦点を当てました。かつての芸術写真とは異なる虚構性と大型化を特徴とする、新しい視覚イメージをご覧ください。
第5章では、20世紀末から21世紀にかけての美術の現在の姿を見ていきます。私たちの時代はどのように認識され、表現されているのか、過去の美術と比べながら考えてみてください。
1. パリに集った芸術家たち
2. 戦後美術の新しい波
3. アメリカの美術革命
4. 現代美術としての写真の展開
5. 美術は今 ヨーロッパを中心に
ジュール・パスキン 《バラ色の下着の少女(青いブレスレットの少女) 》
1924-25年 国立国際美術館蔵
開館時間
午前10時~午後5時、金曜日は午後7時まで (入場は閉館の30分前まで)
休館日
月曜日(ただし、4月28日、5月5日は開館)
観覧料
■2014年2月1日(土)~3月30日(日)
個人:一般420円/大学生130円
団体:一般210円/大学生 70円
■2014年4月1日(火)~5月11日(日)
個人:一般430円/大学生130円
団体:一般220円/大学生 70円