会期:
2005年4月29日~7月18日
シュテファン・バルケンホール(1957~ )は、現代ドイツを代表する彫刻家です。1980年代の初頭から人間の姿を題材にした木彫りの彫刻を制作し、今日ではヨーロッパを中心に 国際的に活躍しています。荒削りな木材に色をつけたバルケンホールの人物彫刻は、普通の服を着た普通の人が、普通のポーズと表情で、 台座とともに木から彫り出され、着色され、空間の中に配置されます。それらは私たちの安易な解釈を許さず、心地よい思索へと誘います。 抽象的な傾向が強い昨今の美術のなかで、時代錯誤のように一見感じられるかもしれませんが、それらは具象彫刻として新しいものです。 特に、古代エジプトからロダンまでの数千年におよぶ伝統的な西洋の彫刻には欠くことのできなかった物語的な要素を排除している点が、 バルケンホールの作品の大きな特徴になっています。この展覧会は、そうしたドイツ人彫刻家バルケンホールの作品を本格的に、日本で初めて紹介するものです。 初期の典型的な作品から、最近の新たな展開を示すレリーフまで、十分な見応えが期待できる約50点をご紹介します。私たちの時代のヨーロッパの具象彫刻が、 私たち現代の日本人に、喜びやくつろぎを与えてくれることでしょう。
「大きな女の頭部」 2002年
アユース材、彩色 130×80×80cm(台座を含まず)
デヴェール・アート・ギャラリー蔵、オテゲム、ベルギー
©Deweer Art Gallery, Otegem, Belgium
「赤いシャツの男、抽象的なレリーフ」 2004年
アユース材、彩色 170×35×35cm (人物像) 140×99×30cm (レリーフ)
ギャラリー・レール蔵、 メンヒュングラートバッハ
©Galerie Lohrl, Monchengladbach
「エレファントマン」 2003年
アユース材、彩色 178×36×31.5cm 個人像、ハンブルグ
©Privatsammlung,Hamburg
バルケンホール展ギャラリートーク
(担当学芸員による作品解説)
講演会
「バルケンホールと20世紀の彫刻」 市原研太郎氏(美術評論家)
開館時間
午前10時~午後5時(入館は30分前まで)
夜間開館:毎週金曜日(5月27日は除く)は午後 7時まで(入館は30分前まで)
開館時間の一時変更:7月2日(土)からは、午前9時30分~午後5時、金曜日は午後7時(入館は閉館の30分前まで) / 7月15日(金)からは、午前9時30分~午後8時(入館は午後7時30分まで)
休館日
毎週月曜日 (5月2日、7月18日は開館)
観覧料
一般:420(210)円
大学生:130(70)円
高校生:70(40)円