会期:
2005年5月31日~7月18日
フィンセント・ファン・ゴッホ(1853- 1890)は、世界中の人々に最も愛されてきた画家のひとりでしょう。これまでに日本では10回以上の展覧会が開催されてきました。
今回のゴッホ展は、画家の故郷、オランダが誇るゴッホ美術館とクレラー=ミュラー美術館の特別な協力によって実現したものです。暗い色彩による写実的な初期の絵画から、まばゆい色彩による晩年の絵画まで、短い活動期間に次々と変貌をとげたゴッホの絵画の流れを、両館の優れたコレクションを通してたどることができます。
また今回の展覧会は、ゴッホの作品を、狂気の画家といった孤立したものとしてではなく、美術の歴史の一部として見直そうとする試みでもあります。ゴッホが影響を受けたり交流のあったミレー、モネ、セザンヌ、ゴーギャンの絵画や、日本の浮世絵、さらに彼の制作環境をしのばせる当時の書物や雑誌などを通して、ゴッホの創作活動の背景にも迫ります。
ゴッホの傑作約30点を、ゆかりの画家の作品約30点や、資料など約60点とともにご覧いただくことによって、伝説的なイメージとは異なる、新鮮なゴッホの見方にふれることができるでしょう。
フィンセント・ファン・ゴッホ 《芸術家としての自画像》
1888年、パリ 油彩、カンヴァス 65.2×50.2 cm
ファン・ゴッホ美術館
フィンセント・ファン・ゴッホ 《夜のカフェテラス》 1888年、アルル
油彩、カンヴァス 80.7×65.3 cm クレラー=ミュラー美術館
フィンセント・ファン・ゴッホ 《糸杉と星の見える道》 1890年、サン=レミ
油彩、カンヴァス 90.6×72 cm クレラー=ミュラー美術館
講演会
「『ファン・ゴッホの栄光のための犠牲』
やりくり上手?なファン・ゴッホ家の人々」
圀府寺 司 氏(大阪大学教授)
講演会
「ファン・ゴッホは孤高の画家か?」
中西博之(当館主任研究官)
開館時間
午前10時~午後 5時、金曜日は午後7時(入館は閉館の30分前まで)
7月2日(土)からは、午前9時30分~午後5時、金曜日は午後7時(入館は閉館の30分前まで)/7月15日(金)からは、午前9時30分~午後8時(入館は午後7時30分まで)
休館日
月曜日(ただし、7月18日は開館)
観覧料
当日:一般1,500円/大・高1,400円/中・小1,200円
前売:一般1,000円/大・高900円/中・小800円
団体:一般600円/大・高500円/中・小400円