コレクション 3

会期: 2005年10月22日~12月18日

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1.戦後の抽象表現
戦後間もない1950年代に日本の美術界を席巻したのがフランスで起こった"アンフォルメル"と呼ばれる抽象絵画運動でした。"非定形"を意味するこれらの絵画は、画家の描画行為という身体表現の痕跡をそのまま作品化したもので、アメリカの抽象表現主義とも連動して展開されました。日本では吉原治良率いる「具体」グループの活動が注目を集めました。その「具体」の作家たちを中心に、当時の前衛表現の一端を振り返ります。

2.戦後のリアリズム絵画
大正時代に登場した新興美術運動以来、日本の前衛美術運動には、欧米から紹介されてくる最新の抽象美術をスタイルとして受け入れてきた側面がありました。第二次世界大戦後、こうした姿勢に対する反省から、美術家としての表現のリアリティを追究する、若い画家たちが登場します。ここでは、"ルポルタージュ絵画"などと呼ばれた、社会的視点に立った戦後のリアリズム表現の系譜をたどります。

3.瑛九とその仲間たち
瑛九(1911-1960)は、戦前から戦後にかけて幅広い美術のジャンルで実験的表現を試みた美術家です。彼のまわりには多くの若者が集い熱い芸術論が闘わされました。今回は同時開催の「瑛九 フォト・デッサン展」にあわせて、瑛九の作品とともに、1951年に彼が中心となって大阪で結成されたデモクラート美術家協会のメンバーを始めとする、瑛九と交遊の深かった作家たちの作品を紹介します。

4.もの派の作家たち
「もの派」とは、1968年頃から1970年代前半にかけて、石や木、髪や綿、鉄板やパラフィンといった〈もの〉を素材そのままに、日常的な使われ方とは異なる状態に提示することによって、私たちの日常とは異なる世界を鑑賞者に感じてもらうことを考えた一群の作家たちです。彼らの考え方は70年代後半以降、絵画・彫刻という伝統的な表現様式においても反映するような作品を生み出していきました。一見、西欧を起源とする抽象芸術と変わらないように見えますが、そこには東アジア人が生み出した独自性を感じ取ることができると思います。

5.西洋の近代美術
20世紀は美術の歴史を書き換える実験と創造に満ちた時代でした。19世紀の印象派から出発しキュビスムの扉を開いたセザンヌ。抽象絵画という新しい様式を開拓し現代美術の先駆者となったピカソやカンディンスキー。シュルレアリスムの代表的画家エルンストまで、ここでは西洋近代美術の名品を紹介します。

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