福嶋敬恭 こころの中のこころ MIND OF UNIVERSE

会期:2002年4月11日~5月28日

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本展は、1960年代以降、おもに関西を拠点に、さまざまな素材によるユニークな立体造形や平面作品など、幅広い創作活動を展開している美術家福嶋敬恭を紹介した展覧会。
福嶋敬恭は1940年鳥取県鳥取市生まれ。京都市立美術大学彫刻科在学中より、鉄による抽象彫刻を制作。1964年渡米し、当時興隆しつつあったプライマリー・ストラクチュアーズの影響を受け、単純で明快な形態と色彩による立体作品を作り始める。1970年前後からは、ミニマル・アートの影響下、さらに形態の単純化を進めながら、一方でドット・シリーズなど独自の造形と空間性をもつ作品を制作し注目を集めた。1980年代に入ると、さまざまな具体的イメージや有機的な形が登場し、また油絵を描くなどその作風は大きく変化した。
1990年代以降、作品はさらに鮮やかな色彩と多様な素材による複雑な構造を示しながら、眼による知覚の仕組みをテーマにした実験的試みへと展開。展示空間そのものを作品として取り込んだインスタレーションや、ガラスなど、空間の境界をあいまいにするような素材を使うなど、その表現領域はとどまることなく広がり続けていった。
本展は、このような福嶋の30余年におよぶ創作活動の軌跡を、初期の作品から紹介することで、作家の一貫した造形理念と問題意識の核心に迫った。また、この展覧会のために制作された新作も、作家の新しい活動の展開を予感させるものとして注目を集めた。
会期中には、1969年に制作された16mmフィルムによる作品の上映も行い、その多様な創作活動の全貌を紹介。また作家を招いての講演会では、創作活動の背景についての興味深い話を聞くことができた。

  • 入場者:総数6,229人(1日平均145人)
  • 主催:国立国際美術館
  • 協賛:(財)ダイキン工業現代美術振興財団
  • 講演会:「作者と語る」日時:04/27(土)
  • ギャラリートーク(展示作品解説):日時:05/25(土)
  • フィルム上映会:「Untitled 36km」(1969年/19分)「顔・メンタルテスト」(1969年/21分45秒)日時:04/13(土)、05/11(土)
  • カタログ:「福嶋敬恭 こころの中のこころ MIND OF UNIVERSE」
    29.7×21.0cm/68ページ/カラー35点/白黒77点
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