国立国際美術館

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こどもびじゅつあーびじゅつあーだれでもびじゅつあー

こどもびじゅつあー、びじゅつあー、だれでもびじゅつあー

2024年3月2日(土)

3月2日に「こどもびじゅつあー」、「びじゅつあー」、「だれでもびじゅつあー」を開催し、計25名が参加しました。

本プログラムでは、すべての回で講堂のスクリーンにこれから鑑賞する「コレクション2 身体———身体」展(2月6日~5月6日開催※)の作品画像を投影して、作品でおしゃべりタイムをします。
小学1年生から小学4年生とその保護者を対象としている「こどもびじゅつあー」では、ジャン・デュビュッフェ《愉快な夜》(1949年)が投影されると、ある子は作品中の登場人物の様子を自分の体で真似て見せながら「手を挙げてこんなポーズをしている!」と話しました。トーカーのスタッフもそのポーズを真似しながら「どうしてこんなポーズをしているんだろう?」と質問すると「準備運動をしているところだから!」と答え、別の子からは「ダンスをしているみたいに見える」との発言もありました。作品の観察を出発点に、スタッフからの質問を経てさまざまに想像が膨らみ、楽しい雰囲気でトークは続きました。

展示室では、高松次郎《影》(1977年)の前で、参加者全員とスタッフで話しながら作品を鑑賞しました。対象年齢を制限しない「だれでもびじゅつあー」に参加した未就学児と小学生は、作品のモチーフである影の持ち主を探す様子を見せ、スタッフから近くに行って確認するように言われた後、影は絵であることに気づき、驚きの声をあげていました。一方、大人の参加者の多くは、当館への来館経験を持ち、恒久設置作品である当作品について覚えていましたが、いつもすっぽりとおさまっているせいか、朧げな記憶のようでした。スタッフからの「通常展示されているスペースでは、ミュージアムショップがあるので、作品向かって右手部分はあまり見ていないことが多い」との話しを受けて、普段は見えにくい部分をじっくり観察する姿が見られました。
短いトークの後は、自由に展覧会場を進みました。《影》を鑑賞したことによる影への注目はその後の作品鑑賞でも続き、子どもたちは立体作品であるルイーズ・ブルジョワ《カップル》(1996年)を鑑賞する際も、作品後方の壁に落とし込まれた作品全体の影に着目した後で、作品を鑑賞していました。

展示室での鑑賞を終え、講堂に戻ってから参加者が実際の作品の前で感じたこと、考えたことを共有しました。小学5年生から中学3年生とその保護者を対象としている「びじゅつあー」では、プログラム冒頭のおしゃべりタイムで紹介したブブ・ド・ラ・マドレーヌ《人魚の領土―旗と内臓》(2022年)が気になったという参加者がインスタレーション作品である本作について「作品の中に入り込めた感じがした」と話しました。同じ参加者は、展示室でインスタレーション作品を外側から、内側からと様々な場所から鑑賞し、作品に用いられているミラーボールの光や作品を照らす照明から受ける印象が鑑賞する場所によって違うということを発見し、ふりかえりでも「角度によって見え方が違う」と話していました。

ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。またのご参加をお待ちしております。[K.Y]

※ 「コレクション2 身体———身体」展は、建物工事の影響により会期途中で終了しました。

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2024年3月2日(土)
1)11:00〜12:00 こどもびじゅつあー 対象:小学1年〜4年生とその保護者 定員:5組10名
2)13:30〜14:30 びじゅつあー 対象:小学5年生〜中学3年生とその保護者 定員:5組10名
3)15:30〜16:30 だれでもびじゅつあー 対象:どなたでも 定員:10名
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