第13回中之島映像劇場 極私的映画への招待
第13回中之島映像劇場では、「極私的映画への招待」と銘打ち、3名の映像作家の長編映画を紹介致します。
「極私的」:極めて私的なことが、映画作品という開かれた表現として共有されることについて、この語の発明者とされる鈴木志郎康の映画作品を中心に見直してみましょう。
芸術を自己表現として捉えるならば、表現者(作者)の体験や思考は、表現物において重要な意味を持っているはずです。一方、映画はエジソン、リュミエールの時代から、一種のアトラクションとして普及していったため、いかに観客の要望に応えるかということに腐心してきました。それ故か、映画をひとつの芸術形式として考えたとき、この乖離がいつも目の前に横たわることになります。今回紹介する作品群は、方法論は異なるが、作者の私的な事柄を扱った映画であり、それらは言わば作者の手に映画を取り戻す行為でもあります。それぞれの「私」をご覧いただければ幸いです。
- 主催
- 国立国際美術館、東京国立近代美術館フィルムセンター
- 協賛
- 公益財団法人ダイキン工業現代美術振興財団
- 協力
- イメージフォーラム、疾走プロダクション
- 開催日
- 2017年3月11日(土)、12日(日)
Aプログラム
- 鈴木志郎康《15日間》(1980年)
Bプログラム
- 原一男《極私的エロス・恋歌1974》(1974年)
Cプログラム
- かわなかのぶひろ《私小説》(1996年)
Dプログラム
- 鈴木志郎康《草の影を刈る》(1977年)