7月3日に「こどもびじゅつあー」、「びじゅつあー」、「だれでもびじゅつあー」を開催しました。
以前は展示室内でお話をしていましたが、現在は感染症対策のため、はじめに講堂に集まってスライドトークを行い、「コレクション1 遠い場所/近い場所」展では、スライドトークで鑑賞した作品を中心に自由鑑賞した後、再び講堂に集まって感想や気づいたことを共有する流れとなっています。
今回のスライドトークでは、竹川宣彰《迷信の地球儀》(2012年)、イリヤ・カバコフ《天使と出会う方法》(1999年)、エミリー・カーメ・ウングワレー《ヤム(ヤムイモ)》(1995年)、マーク・マンダース《乾いた土の頭部》(2015-16年)、カリン・ザンダーの〈Mailed Painting(郵送された絵画)〉シリーズを見て、気づいたこと、そこから感じることなどを対話しました。見えている色等にはじまり、当たり前だと思っていることも口に出していると、同じ作品を見ていても、一人一人の見ていること、感じていることの違いに気づき、驚かされます。
「こどもびじゅつあー」では、彫刻作品が展示されている部屋で、お子さんが気づいたことに対して、お父さんが「どうしてなんかな〜」とお話を続けていく姿が見られるなど、作品を通して、親子の会話が盛り上がっていました。
「びじゅつあー」では、松本陽子《ベイルシェバの荒野》(1987年)を見て、「もやもやっとしている、煙!」と言っている女の子がいました。煙が立ち上る様子を手で上手に表現していて、お母さんもびっくり。その後、「煙はどんな匂いかな?」と親子で想像を働かせていました。
「だれでもびじゅつあー」では、マーク・マンダース《乾いた土の頭部》の画像を見て、「岩場にいるセイウチみたい!」という男の子の発言がありました。大きくて動かない、静かな様子を感じ取ってくれたのでしょうか。それを聞いていた大人の参加者が展示室で作品を見て、「顔だと思って見ていたけれど、確かにそんな風にも見えてくる」と、男の子の発言をきっかけに改めて別の見方もできることに気づく様子が見られました。
それぞれの回で、その場に集った人たちと一緒にお話することで、じっくり作品と向き合ってみたり、思ってもみない意外な見方に出会ってみたりといろいろな体験をしていただけたのではないでしょうか。
ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました!次のプログラムにも、ぜひお気軽にご参加ください。[S.S]
---
2022年7月3日(日)
11:00〜12:00 こどもびじゅつあー 対象:小学1年〜4年生とその保護者 定員:5組10名
13:30〜14:30 びじゅつあー 対象:小学5年生〜中学3年生とその保護者 定員:5組10名
15:30〜16:30 だれでもびじゅつあー 対象:どなたでも 定員:10名
---


