会期:
2008年7月1日~9月15日
1884年にイタリア・トスカーナ地方に生まれたアメデオ・モディリアーニ(1884−1920)は、フィレンツェやヴェネツィアの美術学校に学び、1906年にパリに赴きました。アフリカやオセアニアなどの民族美術が持ち合わせるプリミティヴな感覚に触発され、次第に簡潔で鋭い造形感覚を示すようになります。原始美術の素朴で純粋な造形は、当時ピカソやマティス、エコール・ド・パリの画家たちが独自のスタイルを探求する過程で重要な指針でした。
モディリアーニはしばしば、35歳で没した悲劇的なボヘミアン画家というイメージで語られてきました。しかし近年では、その短い画業を通じて原始的な芸術を理知的に分析しながら西洋美術の造形理念との融合を試み、プリミティヴィスム(原始主義)を革新的な芸術創造に結びつけた画家であったことが、明らかになってきています。
本展には、日本初公開の作品も多く含まれ、全油彩作品がわずか400点にすぎないと言われるモディリアーニの展覧会としては、世界的な大回顧展となります。画集などで見慣れた人気の名画はもちろんのこと、モディリアーニ芸術の源泉となる初期のプリミティヴィスムの作品など、油彩・素描、約150点が揃う貴重な機会となります。
当初、出品を予定していました「自画像」(出品番号62、油彩、サンパウロ大学付属現代美術館蔵)は作品保護の観点から、ブラジル政府文化当局の指示により最終的に出品できなくなりました。何卒ご了解いただきますようお願い申し上げます。
《少女の肖像(ユゲット)》 (部分) 1918年
油彩・カンヴァス アサヒビール株式会社
《大きな帽子をかぶったジャンヌ・エビュテルヌ)》 1918年
油彩・カンヴァス 個人蔵
《赤毛の若い娘(ジャンヌ・エビュテルヌ)》 1918年
油彩・カンヴァス 個人蔵
《若い娘の肖像(ルイーズ)》 1915年 トリトン財団
《ブルゴーニュの女》 1918年 個人蔵
モディリアーニ展 特別講演会
「モディリアーニとプリミティヴィスム」
モディリアーニ展特別上映会
「モディリアーニ 真実の愛」 2004年
主演:アンディ・ガルシア
上映時間:126分
モディリアーニ展 特別講演会
「どうして首が長いの? モディリアーニの秘密」
講師:宮下規久朗(神戸大学大学院准教授)
モディリアーニ展特別上映会
「モンパルナスの灯」 1958年
主演:ジェラール・フィリップ
上映時間:104分
モディリアーニ展特別上映会
「モンパルナスの灯」 1958年
主演:ジェラール・フィリップ
上映時間:104分
モディリアーニ展特別上映会
「モディリアーニ 真実の愛」 2004年
主演:アンディ・ガルシア
上映時間:126分
モディリアーニ展 講演会
「モディリアーニとその時代」
講師:安來正博(当館主任研究員)
モディリアーニ展 特別対談
「中之島ルネサンスを考える」
鷲田清一大阪大学総長 × 建畠晢国立国際美術館館長
モディリアーニ展ナイトカルチャー
「ムーンライト・モディリアー二 名画とバイオリンのハーモニー」
出演:松尾依里佳(バイオリン)、
松尾シゲオキ(キーボード)、
池田安友子(パーカッション)
モディリアーニ展 特別講演会
「モディリアーニとエコール・ド・パリのユダヤ人芸術家コミュニティー」
講師:圀府寺(こうでら)司(大阪大学大学院教授)
開館時間
午前10時−午後5時、金曜日は午後7時まで (入館は閉館の30分前まで)
休館日
毎週月曜日
(ただし、7月21日(月・祝)と9月15日(月・祝)は開館、7月22日(火)は休館)
観覧料
当日:一般 1,500円/大学生 1,200円/高校生 600円
前売:一般 1,200円/大学生 1,000円/高校生 400円
団体:一般 1,200円/大学生 1,000円/高校生 400円