会期:1996年 3月7日~5月12日
経糸や緯糸を部分的に染め分けた後に機にかけて織りあげられる絣は、世界的にイカットと呼ばれている。その名称はインドネシア<マレー>語から派生したものであり、熱帯の広大な海域に連なるインドネシアの島じまは世界有数のイカットの宝庫として知られている。そうしたインドネシアの島じまのイカットは、おもに民族衣裳や儀礼用の装飾布として用いられてきた。確固たる伝統技術と創造性豊かなデザインによって育まれてきたイカットは、インドネシアを代表する民族芸術として国際的にも極めて高い評価を獲得している。
本展ではこうしたイカットの全貌を世界一級の質と量を誇る岡田コレクションの中から精選した210点と関連資料によって網羅的に紹介した。