新収蔵作品展

会期:1981年4月9日~5月10日

本展は、内外の現代美術を中心に作品の収集を進めている当館が、昭和55年度に購入、寄贈などで収蔵した作品を一堂に集めて紹介するために行ったもので、3階と2階の展示室を会場に27作家、89点の作品が展示された。
出品作品のうち、主だったものとして、アメリカのポップ・アーティスト、ジム・ダインの《帽子》(1962年)、イギリスの新進作家、ナイジェル・ホールの《Ancient Light I》(1978年)、同じイギリスの中堅、アラン・グリーンの《深紅の上の垂直の黄色》と《青の上の垂直の黄色》(いずれも1980年)、抑圧された性的イメージをポップな形で表現し続けてきた草間彌生の《銀色の希死》(1964−76年)、須磨離宮公園の第7回現代彫刻展で国立国際美術館賞を受賞した小田襄の《銀界......風景の対話》(1980年)、アメリカで活躍した日本人作家、岡田謙三の《紫》(1972年)などが展示された。他に平面作品では宇佐美圭司、加納光於、田中敦子、中西夏之、立体では福島敬恭、流政之、保田春彦など現代美術の第一線で活躍する作家たちの作品なども展示した。
当館では、オリジナルな作品に加えて、美術作品の複製資料も購入しているが、昭和55年度は、大阪の写真家、岩宮武二に依頼して撮影した横山大観作《生々流転》(絹本墨画1巻、全長約40メートル、重要文化財、東京国立近代美術館蔵)の写真を購入し、展覧会では2階全室をこの紹介にあてた。この写真は、7 メートルに及ぶ複製拡大写真パネル2点と細部拡大写真パネル10点から成り、オリジナル作品の肉眼で識別し難い部分を拡大写真によって見せることにより、美術作品の複製というものの意義を問う機会となった。

  • 入場者:総数3,693人(1日平均132人)
  • 主催:国立国際美術館
  • パンフレット:25.5×18cm/4ページ/白黒2ページ
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