アクティヴィティ・パレット
家の中の問題点
提案者:立花文穂
ポイント① ノープロブレム
できるだけ些細(ささい)な小さい家の中の問題点を探します。
問題点というだけに、小さな点であることが望ましいですね。
例えば、
・壁に刺した画鋲の穴、
・壁に何かをぶつけてできた傷、
・長らく置いた家具の足の跡が残るカーペットの凹み、
・トイレの壁のペンキの塗りムラの雫、
・扉を開け閉めしているうちにできた柱との隙間、
・いろんな電気コードが絡みあって解けないでいるところ、
・4本脚の1本が折れている椅子、
などなど
もちろんひとつでなくても問題ありません。
ポイント② リサーチ
探した問題点やその周囲をよく見てみる(観察)、試しに同じようなことをしてみる(実験)、ほかの家のひとに話を聞いてみたりする(調査)のもよいでしょう。
ポイント③ ビフォア
点が問題になるまで、又は、問題の点ができるまでの軌跡、歴史を想像する。
400字くらいで作文してみる。
(妄想でも構いません)
ポイント④ アフター
これからその問題点がどのように発展、成長、あるいは変わらないでいるのか、未来の話を想像する。
400字くらいで作文してみる。
ポイント⑤ リニューアル
問題点を実際に解決してみる。
問題点に絵を描くことかもしれないし、
問題点に何か手を加えてオブジェになるかもしれないし、
問題点の状況を記録する映像かもしれません。
いろいろな手段、方法があると思います。
※但し、直したり、片付けたり、掃除したりするようなことではなく
あくまでも新しく「つくる」という意識をもつこと。
新しくということは、いままでと違う角度から見てみたら、いままでと別のものや風景に見えたりすること、かもしれませんね。
壁のペンキの雫を逆立ちして見てみたらビックリ仰天マークみたい!とか。
楽しんで問題点を解決してみましょう。

立花文穂(アーティスト)
1968年広島市生まれ。文字・紙・本を素材、テーマに作品制作し、1995年、佐賀町エキジビット・スペースでの個展「MADE IN U.S.A.」をはじめ、2011年、ギンザ・グラフィック・ ギャラリー(東京)での個展「デザイン 立花文穂」展や国立国際美術館でのグループ展「風穴」展に参加するなど国内外で展覧会を行う。2007年より責任編集とデザインを自ら行う雑誌『球体』を始める。2020年現在、8号まで刊行。『クララ洋裁研究所』(2000年)、『書体/shape of my shadow』(2014年) 、『傘下』(2020年)など数多くのアーティストブックを制作。著書に『かたちのみかた』(2013年、誠文堂新光社)、『立花文穂作品集 Leaves』(2016年、誠文堂新光社)がある。
(2021/2/5 時点)
今回のアクティヴィティを提案したおもい
家について考えることが多くなりました。
僕の活動のひとつ、球体という媒体がありますが、
昨年、ステイホームの期間に号外を発行しました。
タイトルは、家について。
大学の授業はリモートになり
必然として家でできることが課題になります。
その延長が今回のアクティヴィティです。
つくること、は見ること、探すこと、という僕の考えを体現してみてください。
今実践していること
家(しごと場)探し。
自分が活動する環境をよりよくしていくために。
今大切にしていること
自分の時間を優先する。